مشاركة

第13話 やだ、悪役令嬢が正義を語ってる……

مؤلف: 南野雪花
last update تاريخ النشر: 2026-07-19 06:31:42

 お祭り騒ぎになった。

 スリール通り商店街に貴族の令嬢がやってくるのは初めてのことで、しかも王国の四騎士の一人である白騎士のレオンと、十四騎士の一人であるロベールまで一緒なのである。

 商店街を挙げての大歓迎という話に発展してしまった。

「これもお嬢様の狙い通りですか?」

 来訪前日、打ち合わせにきた私に疲れた笑顔を見せるベルトランだ。

 けど、疲れの種類がこないだとはまったく違う。

「狙ってこれをやったなら、私は天下の大軍師になれるよ。でも、案外イヴォンヌさまはすべて計算してる可能性があるかもね」

 端倪すべからざる、という言葉通りのお方なのだ。

 胸に抱えた野心の量も、才覚も、行動力も、とにかく規格外すぎる。

「イヴォンヌ嬢が男に生まれていたら、大臣の座に駆け上がるか、危険視されて粛正されるか、あるいは王国に反旗を翻して独立勢力を興すか。なにかとんでもないことをやらかしただろうな」

 とは、私の家にきたイヴォンヌが帰った後、レオンが漏らした言葉だ。

 かなりの線で私も同意見。

 そしてもし私も男だったなら、喜んでその旗の下にはせ参じただろう。

 人格的な求心力も桁違いだから。

استمر في قراءة هذا الكتاب مجانا
امسح الكود لتنزيل التطبيق
الفصل مغلق

أحدث فصل

  • 婚約者を寝取った悪役令嬢と、なぜか仲良くなってしまいました   第27話 戦勝、なのに

    「はいはい。散った散った」「騎士の中の騎士はおつかれだからな。わかるだろ」「握手やサインはマネージャーの俺たちを通してくれ」「ポレット先生の託児所にアポを取ってくれ」 なんか手際よく場内整理をしちゃってるよ。 うまいなぁ。 民衆が納得して去って行く。 いや、感心してる場合じゃないから。「ちょっとあんたたち、いつマネージャーになったのよ。しかもポレットさんに理もなく連絡所にしちゃって……」 もうね。ほんとね。 どうしてくれようかしら、この悪ガキども。「でも、ああでも言わないと散らないだろ」「まんまるぐりっとは昔から脇が甘いからな」「うるさいわよ」 威張ってるマルコとジャンを、こめかみぐりぐりの刑に処しておく。 それから右手でマルコと左でジャンと手を繋ぎ、託児所へと向かった。「なあ、豆ぐりっとの騎士団には平民しかいないってホントか?」「騎士団ではないけどね。みんな平民階級よ」 マルコの問いに応える。 準騎士が一人だけで騎士団と称するのはちょっと無理がある。兵団くらいが関の山だろう。 私はトゥルーン王家の直臣だけど、イヴォンヌ以下は私の臣下、つまり陪臣という扱いだ。 でも制度の上では、みんな王国の正規軍なのである。「俺たちもマルグリットイレギュラーズに入れてくれよ!」 目をキラキラ輝かせているのはジャンだ。 まあ、男の子は騎士とか軍隊とかに憧れるから。「大人になったらね」 軽く流しておく。 もしマルコやジャンが本当に軍隊に入りたいなら、ちゃんと軍学校に進んで、士官になった方が絶対に良い。 私のところにきたって、出世の見込みなんかゼロだしね。 準騎士は一代限りだもの。私が引退した時点で、マルグリットイレギュラーズは解散なのである。そこから、たとえばレオンの白の騎士団に転属したとしても、キャリアはゼロからの再スタート。軍人としてはかなり不利だろう。 話題性のある騎士の中の騎士に仕えたいってのは子供たち特有の、はしかみたいなものである。 ともあれ、悪ガキのマルコとジャンのせいで託児所がマルグリットイレギュラーズの連絡場所になってしまった。 民たちからの陳情とか、まずはそこで預かるような形である。 講演してほしいとか集まりごとにゲスト参加してほしいとか、そういう要望もね。 ポレットさんは笑っていたけど、苦労を

  • 婚約者を寝取った悪役令嬢と、なぜか仲良くなってしまいました   第26話 束の間の休息

     アザリア要塞の防衛は見事に成功したんだけど、レオンの評判はとくに上がらなかった。「三千の敵を一蹴ってすごくないです? もっと褒め称えましょうよ」「まあまあメグ。白騎士レオンならこのくらやって当たり前と思われてるのよ」絵入り新聞の記事をみて、ぷりぷりと憤慨する私を、どうどうとイヴォンヌがなだめる。 マルグリットイレギュラーズの本拠地である豪壮な屋敷。 もともとはイヴォンヌの家の持ち物である。騎士マルグリットの軍師にイヴォンヌが就任した祝いに、伯爵家からプレゼントされた。 さすが爵位持ちの貴族、気前が良いよね。「ものすごい名臣なのに、一枚の感状ももらったことがない、なんて人物もいめからね」「また遠い世界のお話ですか?」「そうそう。彼ほどの人物なら余人に勝る働きがあって当たり前。それをいちいち称揚するのは、かえって失礼にあたるって君主が言ったそうよ」「んんん……? 美談っぽく聞こえますけど……」 私は首をかしげた。 すごい人なんだからってたしかに褒めてるけどさ。それと褒美を出さないのは別の次元のお話じゃないかしら?「さすがわたくしのメグですわ。この策の欠点を一瞬で見抜きましたわね」「私はイヴォンヌのものだったのですか……」「細かいことはいいのよ」「いいんだ……細かいんだ……」「ともあれ、この美談は主君と臣下の固い絆があってはじめて成立するものなのよ。そして民衆がその絆を知っているから宣伝効果もあるの」 ふふんと胸を反らすイヴォンヌ。 私のポジションについては訂正するつもりはないっぽい。名義の上では、私はレオンものなんですけどね。 偽の恋人だけど。婚約もまだだけど。「現状だと国王陛下のみならず、民衆がそう思っちゃってるわ。白騎士レオンなら国境の小競り合いごとき、勝って当然って」「ごときて……相手三千ですよ?」 口で言うのは簡単だけど、実際に五百の敵兵と対峙した今なら判る。どう考えても楽勝なわけがないって。「下馬評なんてそんなものなのだけどね。ただ、メグがいうようにこれはいかにもまずい事態なのよ」 豊かな胸の前でイヴォンヌが腕を組む。 勝って当然という空気は、そのまま敗北に繋がるくらい危険なのだそうだ。「レオンなら勝って当然。当然なんだから兵の補充も物資の補給もいらないよね。相手が十倍? それでもレオン

  • 婚約者を寝取った悪役令嬢と、なぜか仲良くなってしまいました   閑話5 戦いの幕があがる

    「軍師デヴィッド。工作部隊からの定期連絡が途絶えました」 ランドール王国軍の心臓部である軍務省の一角に、彼のオフィスはある。 肩書きは全軍の半分を指揮する左将軍なのだが、部下も上司も相変わらず軍師と呼ぶし、デヴィッド自身も違和感なく受け入れていた。「失敗したか」 淡々といったものの表情は苦い。 トゥルーン王国の東部地区、セムリナ界隈にはたいした兵力はない。 無理して奪うほどの戦略的な価値がないため、外敵に備えた戦力配置をしていないからだ。 郡都を預かるルーベラ子爵にしても、昼行灯という評価がしっくりくる老人で、おおよそ有事に役に立つ人材ではない。 だからこそ工作場所に東部地区を選んだのである。 価値がなくても反乱が起きれば対応しなくてはならず、それがトゥルーン王国を物心両面から圧迫するはずだった。 すなわち、侵攻作戦の勝算がぐっとあがるということである。 たかが百名程度の工作部隊で。「詳細情報を集めてくれ。まるっきり失敗するというのも少し考えにくい」「了解しました」 敬礼を残して去って行く副官の背中を見つめるデヴィッド。軽く頭を振って不吉な想像を打ち消した。 郡都セムリナに配置されている兵力は、五百から六百と推測されている。さすがに全滅はない。 そもそもそうならないための遊撃戦である。 本拠地を特定すること自体が至難なのだ。 たかが五百の兵で山狩り不可能で、無理に実行すれば各個撃破すれば良いだけ。 そうなったときの策も授けてある。 現状、考えられるとしたら村人たちが思ったほど従順ではなくて支配に手間取っているとか、反抗されて双方に被害が出てしまったとか、そういう事態だ。 対応に手一杯になってしまい定期連絡をする余裕がなくなった、というあたりが健常な予想だろう。「ただ、あまり手間取るようなら引き上げさせるべきだろうな」 独りごちる。 重要な作戦ではあるが、こだわりすぎてはトゥルーン王国の疑念を招いてしまう。 退くべきタイミングを誤ると、作戦全体に支障をきたすことになる。 二手先を考えるのはデヴィッドの有能さであったが、じつはそれすらも遅きに失していた。 工作部隊が完全に全滅し、ただの一人も生存者がいないという報告を受けたのは、十日ほど後のことである。 ちょうど食事中だった彼が食器を取り落としてしまうほど、それは

  • 婚約者を寝取った悪役令嬢と、なぜか仲良くなってしまいました   第25話 マルグリットイレギュラーズ

     王都へと戻る私たちに同行を申し出る者がいた。 リットをはじめとしたセムリナ近郊の若衆、十八名である。 家臣にしてほしい、と。 たしかに騎士家には家臣団がいる。私の実家だってそうだ。 でも私個人は準騎士だし、どっちかっていうと名誉職だし、そんなことまったく考えてこなかった。 今回の東部地区視察だって、イヴォンヌの家から人員が出てるし。「考えてみたら筋としてはおかしいのよね」 イヴォンヌも迂闊だったと笑っている。 親友に力を貸すのは当然、という理屈は貴族社会では通らないからね。 騎士マルグリットの公務を、どういう根拠でリーテカル伯爵家が手伝うのかって話になってしまう。「よし。わたくしもメグの家臣になっちゃおう」「いやいや。いやいやいやいや」 わけのわからん申し出に、私は顔の前で両手を振る。 あんた私よりずっと身分が上じゃないですか。「上じゃないわよ。わたくし自身は無位無冠だもの」「く……そうだった……」 伯爵令嬢というのは公的な地位じゃない。 敬われたり畏れられたりするのは、あくまでも後ろにある実家の存在だ。 これはまあ、私たちみたいな騎士の娘って身分もそうなんだけどね。 でも、いまの私は準騎士だから官位が存在する。 宮廷序列でいうと下っ端も良いところで、伯爵の地位からみたらゴミみたいなもんなんだけど、それでも「貴族の娘」という曖昧な立場の人よりはずっとずっと上だ。「わたしくがメグの家臣になっても、序列的にはまったく問題がないのよ。伯爵家がバックアップする口実も整うしね」 なんという論理のアクロバット。 でも明確な反論もできないので、私は頷くしかなかった。「じゃあ家臣団の筆頭で、役職は軍師でお願いします」「やった。ついに軍師の称号を得たぞ」 喜んでる。 なにが嬉しいのかまったく判らない。 軍師とか参謀とか呼ばれる人って、どこの家臣団にもひとりはいると思うんだけど。「イヴォンヌなら、王国軍の大軍師にでもなれそうですけど」「は」 すっごい鼻で笑ってる。 ソーソーに招かれるより、リュービに三回訪ねてもらった方が嬉しいじゃない、と。 また判らないネタをぶん回すし。 そもそも私、軍師になってくれって頼んでないじゃん。 押しかけ軍師じゃん。「なによメグ? わたくしはいらないの?」「そんわけないじゃないです

  • 婚約者を寝取った悪役令嬢と、なぜか仲良くなってしまいました   第24話 あくらつ合戦

     山なりの軌道で飛んできた矢を、敵兵たちは盾をあげて防ぐ。 機先を制された格好だけど、まだ距離があるから致命的な一撃にはならない。 まずはこれを防ぎきって次の手を考えようって感じかな。 でも、そんな時間をルーベラ子爵は与えなかった。 あげていた盾をおろしたとき、敵兵の目に映ったのは至近距離まで接近した騎兵隊だろう。 ちょっと表現しようがない音が響き、人間がはじけ飛ぶ。「うわ……」「実際に戦場を見るのは初めてだけど、これはなかなかね……」 扇子で口元を隠したイヴォンヌの呟きである。 心の底から私は頷いた。 距離があるから臭いまでは届かないけど、吹き上がる血しぶきや千切れ飛んだ手足がはっきり見える。 これで気分は上々って感じには、なかなかなれないだろう。 なんで兵士のみんなは平気なんだ? 正直、ちょっと吐きそう。「戦場とは絵物語の対極にあるものだ。だからこそ騎士マルグリットには憶えておいてもらいたい。兵は不祥の器なのだと」「……肝に命じます」 馬を寄せてきたルーベラ子爵に私は深く頷いた。 不祥の器、つまり不吉な、ない方が良い道具ってこと。 そりゃあ暴力機構だもんね。 でも国を維持するために軍事力は必要で、なくすることはできない。「ようするに必要悪ってことよね」「はい。イヴォンヌ」 軍隊がなくなれば、ならず者が徒党を組んで襲いかかってきても対抗することすらできないからね。 力ってのは必要なんだ。 でも、それは簡単に悲劇を生んじゃう。 現在進行形でトゥルーン王国軍に蹂躙され、殺されていってる敵兵たちだって、国に帰れば家族がいるだろう。 好きでこんな任務に従事していたわけでもない。 だけど私たちにとっては敵だ。近隣の村人たちにとっても子供や奥さんを人質に取った、とうてい許せない連中である。 彼らにも家族がいるんだから、なんて都合の良い言葉で許すことはできない。「戦略の面からもね」 とは、私の思考の軌跡を読んだのか、イヴォンヌの言葉だ。 ランドールの策略かルメキアの謀略かは判らない。ランドールの剣を使っているからランドール軍だって考えるのは、ちょっと短絡的すぎるだろう。けど、ここで彼らが全滅してしまえば、本国がそれを知るまで時間がかかる。 起こるはずだった反乱を未然に防ぐことによって、トゥルーンが戦争に負ける可能

  • 婚約者を寝取った悪役令嬢と、なぜか仲良くなってしまいました   第23話 人気でナイト

     堂々とした進軍だ。 子爵が指揮する郡都セムリナの精兵が五百と、中心部で芦毛の馬に乗った私。横には黒鹿毛の馬を操るイヴォンヌ。 あと、一応私たちを守る護衛兵が十五人。 なので、実際は五百人より少し多い。 その後ろをぞろぞろと輜重隊が続く。 糧食や物資などを運搬しているのだ。 街門の外まで人が溢れ、声援で見送ってくれる。 「いやはやすごい人気だな。騎士マルグリット」「私ではなく、盗賊退治というお題目がまず良いのでしょうね」 馬を寄せてきたルーベラ子爵に私は微笑する。 この人、六十代なのに戦場に出るんだって。 元気すぎるよね。「なんの。儂らだけで退治に出かけてもこんなには盛り上がらん。騎士の中の騎士、庶民の味方たるマルグリットがいるから盛り上がるのだ」 呵々大笑する。 まあ、人気取りってのも私の仕事ではあるんだけどね。 だから決戦場になると目されている名もない平原でも、私の出番はない。 本陣で、目立つように馬を立てているだけ。「ただし、敵兵がなだれ込んでくる可能性もないわけではない。油断するでないぞ。騎士マルグリット」「はい。でも本当に野戦になるのでしょうか」 頷きながらも、私は疑問に思ったことを口にする。 洞窟に籠城か、平原で野戦か、とっとと逃げ出すか。 この三つしか選択肢がないのだと聞かされている。人質を盾にして交渉を迫るって可能性はないんだそうだ。 というのも、人質に価値があるのは近隣の村に対してであって、王国正規軍ではないから。 逆らったら人質を殺すぞってーなんて言ってるうちに、人質ごと射殺されちゃうのが関の山。 無情なようだけど正規軍が動くってのはそういうことなんだ。 だからこそイヴォンヌはリットたちに正規軍動くの報を喧伝させたのである。 人質の価値をなくするためにね。「価値がなくなった人質が殺される可能性があるから、すぐに進発したのよ」 イヴォンヌが笑う。 こうすれば絶対に人質は安全、という策はない。 つねに命の危険にさらされているのだ。 だから人質なんかにかまってられるかって状況にしてしまう。 五百人、概算で五倍の軍勢が接近してるってときに、人質を殺してる余裕なんかない。 戦うにしても逃げるにしても、やることがいくらでもあるから。「籠城はないとイヴォンヌも読むんですね」「意味がないからね

فصول أخرى
استكشاف وقراءة روايات جيدة مجانية
الوصول المجاني إلى عدد كبير من الروايات الجيدة على تطبيق GoodNovel. تنزيل الكتب التي تحبها وقراءتها كلما وأينما أردت
اقرأ الكتب مجانا في التطبيق
امسح الكود للقراءة على التطبيق
DMCA.com Protection Status